「すばらしいプレーに1塁側スタンドからも大きな拍手がおきています!」
実況のアナウンサーが叫びました。
西武対千葉ロッテの試合。西武の和田選手の超ファインプレーに3塁側の西武ファンはもちろんのこと、1塁側スタンドを埋め尽くした大勢の千葉ロッテファンからも、期せずして、大きな拍手と声援が巻き起こったのでした。
すばらしい妙技を見せてくれた和田選手の勇気と、その鍛え抜かれた肉体の能力のすばらしさに大きな感動を覚えました。でも、それ以上に、すばらしいもの・価値あるものに対して、心からの賞賛を送ることのできる千葉ロッテファンの懐の広さに大きな感銘を受けました。
6月25、26日、茅ヶ崎高校チアリーデイング部は、今年の全日本チャンピョンを決定する日本大会への出場をかけて東日本予選大会に出場をしました。
今年4月、茅ヶ崎高校に入学した新入生16人も、会場に駆けつけ、先輩たちを応援しました。彼女たちにとって生まれて始めて目にするダンスドリルの大会です。
茅ヶ崎高校は無事、2カテゴリーにおいて、日本大会への出場を決めることができました。 大会の翌日、上級生達には、自分達の演技を振り返っての反省を、そして、1年生達には、大会を観戦して感じた素直な感想を文章に書かせてみました。
「自分達も○○高校のような演技をしてみたい」とか
「○○高校の衣装がかわいかった」
と、1年生らしいかわいらしい感想がいろいろと書かれていました。
でも、ほとんどの生徒が書いてきたのは
「自分の学校以外の学校の演技にも、みんなが一生懸命に応援しているのに感動した。」
「会場中で大会を盛り上げていた。自分もそんなフロアで早く踊りたい」
という内容でした。
中学生の時から、それぞれ違うスポーツをしてきた彼女達。今までにも、たくさんの競技会や大会に出場してきたはずです。ライバル同士でありながら、互いに励ましあい、応援しあい、そして、すばらしい演技に対しては心からの拍手喝さいをするダンスドリルの演技者たち-‐‐1点よりさらに小さな0.(コンマ)いくつかのスコアによって決勝進出になるかどうかという熾烈な競い合いをしているにもかかわらず、です。その姿は、彼女達にとって驚きであったと同時に、大きな感動を与えてくれるものでした。
第29話に書いた、私と同じ体験をしたのです。
試合の勝ち負けにこだわらず、敵味方に関係なく、すばらしいプレーに対しては心からの賞賛を送る‐‐‐千葉ロッテファンのさわやかな拍手が梅雨の季節の憂鬱な気分を吹き飛ばしてくれました。
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