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第48話 『相当ヤバイ』
 「あ〜あ。」
  今朝も私は、体重計に乗り、がっかりしてしまいました。

 マスターズリーガーの皆さん同様、私も11月3日の開幕に備え、準備を始めました。  演技で使う曲を選定し、構成を考え、ダンスをメンバーに教え――気持ちは日ごと、高まっていきます。  それと、同時に、私は自分自身の体の準備も始めなければなりませんでした。  年々、体の無理がきかなくなってきています。体のあちらこちらが故障し、若い頃と違って、最近では体を動かすこと自体が苦痛に感じられるようにさえなってきました。ランサーズの練習時間にも、メンバー達に手本を見せ、教えることはあっても、自分がきちんと練習することなど、ここ数ヶ月ほとんどありませんでした。

 秋の訪れを感じる頃、そろそろきちんと練習をしようかと思いたち、ある日、体重計に乗ってみました。
体重計の針が指し示した数字を見て、思わず「ぎょっ」。さらに体脂肪率を量ってみて絶句。自分をさんざんあまやかしたツケがまわり、私はすっかり「デブ」になっていたのでした。
スリムで美しい女性タレントが、ヨガあるいはダーツをしながら、自分のおなかや腕をつまみ、 「かるくヤバイ!」
と言うCMが最近はやっていますが、私の場合は、軽くどころではなく「相当ヤバイ」状態でした。

 洗面台の前で、久しぶりに自分の裸の背中を見ました。  ダンサーの命は背中とおなかの筋肉! かつて、私の背中とおなかには、美しい筋肉がついていて(自分で言うのも気恥ずかしいのですが)流れるような曲線を描いていました。
新入生が入ってくると
「こんなふうに筋肉をつけるのよ!」
と言って、Tシャツをめくりあげて、見せたものでした。
でも、その時、鏡に映し出されたのは、贅肉でブヨブヨになっている醜い背中でした。

  その時、私と贅肉との戦いを決意したのでした。  そうは言っても、若い頃とは、違い、基礎代謝量の著しく減った体で減量をするのは至難の業。  食べることが大好きな私ですが、一生懸命に食べる量を減らしました。ゲルマニウム温浴がよい、と言われ帰宅途中に通ってみました。エレベーターもエスカレーターも使わず階段を元気よく駆け上がるようにしてみました。効果的と言われるサプリメントも今はやりの「カルニチンダイエット」も試してみました。

  でも、何をしてみても、そう簡単には贅肉は減っていきません。  毎朝、わずかばかりの期待を胸に体重計に乗るのですけれど、すぐに、その期待は絶望に変わります。針はいつでも同じところを指していて、全く動こうとはしてくれません。
 でも、簡単にあきらめるわけにはいきません。  贅肉だらけのチアリーダーの踊りをお見せするのでは、せっかくスタジアムに足を運んでくださったお客様に失礼というものです。

  マスターズリーグファンの皆様の前で演技をさせて頂く時、私のおなかにわずかでも腹筋の筋が見えるか、そして、背中の贅肉が目立たなくなっているか――   

どうかみなさん、楽しみ(?)にしていらしてくださいね。
もし、成功しましたら、その秘策をみなさんにお知らせ致します。
 
<2005-10-12>
 
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