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「逆風を追風にするいい男・増本宏」

東京ドリームスの増本宏投手が今、出版界で人気者だ。先日もPHP研究所の出版部から「逆風の人々」というテーマでインタビューがあり、5月号の特集ページに登場します。内容は、テーマにもあるように逆境に立ち向かって、高校、大学、プロ野球に飛び込み、そして、現在はプロ野球マスターズリーグの東京ドリームスに所属して、主戦投手として君臨していることです。

増本投手の「やりなおしのマウンド」を発売前に少々ふれておきます。増本投手は昭和31年生まれ、52歳。長崎県立・宇久高校から九州産業大学を経て、ドラフト4位で大洋ホエールズに入団しています。高校、大学は軟式野球部ですから、異色のプロ入りです。大洋には在籍9年、2年目にはローテーションピッチャーにもなり、23試合登板で6勝3敗。防御率3.39とまずまず。

ところが、3年目からフォーム改造した前年のツケがまわってきたのか、それからは病院通いの毎日。そして二軍暮らし。逆風はここから始まったといっていいのです。二軍生活にあけ暮れ8年目。平塚球場での日本ハム戦。イースタンリーグで史上2人目の完全試合をやってのけました。(1人目は巨人の山崎正之)もちろんその年はイースタンでの最優秀防御率投手となったのです。しかしながら、増本投手に追風はなかったのです。

当時の二軍ピッチングコーチは「ウチの監督(一軍)は、下手投げ、横投げはキライだから上(一軍)には行けないよ。」と、ハンマーで頭を殴られたようなことを言われたということです。そして、9年目のシーズンオフ。暮れも暮れの12月、球団から解雇を言い渡されました。増本投手への逆風はとまりませんでした。

しかし、増本の人生はここから追風が吹き出すのです。外資系の保険会社に就職した増本は成績も収入も上げ、会社の幹部になっていくのです。それから数年後、野球の情熱が再度燃え上がり、プロ野球マスターズリ−グへ参加。2度目のテストで合格。いきなり球人の最高栄誉であるMVPを獲得。見事な逆風を追風にした男でした。でも、ファンの皆さん、プロ野球は監督の、あれはキライ、これはキライというのは常識ですが、下手投げ、横手投げの投手はキライという監督さんもめずらしいです。エッ、その人は誰?もちろん知っていますよ。でも、名前はいわぬが花でしょう。増本さん、それでいいよね。

08.04.28


(東京ドリームス担当 矢久保)


増本 宏投手

 
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